2016年9月5日月曜日

牛乳パック四脚

 今回のがらくたは少し趣向を変えて、牛乳パック工作です。学校の夏休み期間が終わったこの時期になぜ牛乳パック工作かというと、先日、たまたま、Facebookで100円ロボット部というグループを見つけて、興味をもったからです。昔から、牛乳パックや紙コップ、ダンボール等をハサミで切ったり、テープで貼り付けている時は、頭のなかで「できるっかな、できるっかな~♪」という音楽が脳内再生される自分としては、Facebookを見て衝動的になにか作ってみたくなってしまいました。

 さて、では、何を作るかですが、第一弾としては、
   「牛乳パックを使いたい」
   「(一応ロボットっぽいものということで)モータで動かしたい」
   「(見た目だけでも)ロボット感のある動きをさせたい」
   「(モータやマイコン等の電装系以外は)100均または廃材等を積極利用したい」
といった幾つかのテーマを自分なりに用意して検討し、「牛乳パック四脚」を作ってみようと考えました。思いついた主な仕様としては、
   「牛乳パックのボディに脚が四本生えた外観」
   「1モータで四脚歩行で前進する」
   「モータは手持ちの『タミヤ楽しい工作シリーズ シングルギアボックス』で」
   (タミヤ楽しい工作シリーズ の各種パーツは当がらくた部屋標準在庫品で常に補充している)
   「脚やリンク等の板部品はダンボール(アマゾンの配送箱の底板)で」
   「関節やその他の機構もストロー、爪楊枝、竹ひご、はとめ等可能な限り日用品で」
といったところで進めることにしました。

 普段ですと四脚のロボットを作るのであれば各脚に2関節または3関節のサーボを用意して、四脚で12個のサーボを・・・となるのですが、今回は1モータで四脚を動かすので、まず、動作機構を検討することにしました。過去に作ったLEGOの記録や引き出しにころがっているロボットの残骸などを色々見た結果、以前にIchigoJamで動かしたタミヤ楽しい工作シリーズのリモコン昆虫の歩行機能を真似させてもらうことにしました。タミヤのこの透明ロボットのシリーズはアクリルロボットで有名な三井康宣さんの作品を商品化したものです。参考にしたリモコン昆虫は六脚ですが、その内四脚分の動作を模倣しました。
 まずは、動作やサイズ感のプロトタイプとして、四脚のリンク動作をLEGOで再現してみました。


 この動きを牛乳パックとダンボール脚で再現することを目指します。

 まずは、プロトタイプのLEGOを元にダンボール部品の図面を作成しました。ごく大雑把で簡単なものですが、印刷してダンボールに貼り付ければ、ダンボールを切るときに便利です。図面はフリーで使える(要メール登録)Draftsightという二次元CADを使いました。最近は二次元・三次元含めて非商用であればフリーで使わせてもらえる高機能なCADが提供されているので、自分のようなホビーユーザーにはありがたい限りです。ちなみに自分は二次元CADはDraftsight、三次元(3Dプリンタ用)はFusion360 を使わせていただいてます。感謝。


 ダンボールは Amazon の梱包箱の底板を使います。


 図を貼り付けて、(両面テープで貼りました)


 できるっかな、できるっかな~♪ 「ウゴウゴっ!」


 切り終わったパーツ。


 次に駆動系を用意。タミヤ楽しい工作シリーズのシングルギアボックスを最低速(344.2:1)のギア比の組み合わせで組み立て。




 モータはあとで取り付けることにしました。


 本体(胴体)となる紙パック。このために買って飲んだけど甘かった・・・。


 紙パックの上面を切り取って



 モータに線材をハンダ付けして


 それぞれの部品を組み上げました。紙パックだけだとペラペラなので、脚部品を切り出して余ったダンボールを底板に敷きました。


 レゴのプロトタイプを元に脚部品を組み立て


 反対側


 関節可動部にはストローで作った軸を通して、ダンボールのワッシャーで脚部品を両側から挟み込んで木工用ボンドでストロー軸とダンボールワッシャーを固定することで、回転可動できるようにしています。また、シングルギアボックスからの出力軸のクランクと脚部品は爪楊枝とセロテープで太さ調整をして接続しています。


 一通り組み上げたところで、大きなミスに気づきました。後ろ脚関節軸のストローの位置を誤って5mm程度後ろすぎる位置にあけてしまっていました。このため、ストロー軸が大きくたわんでしまっています。


 ただ、このストロー軸のすごいところは、上記の寸法ミスをストローの弾力で吸収してしまうところです。まあ、今回、偶然気がついた理由ですが・・・。これだけ歪んだ状態でも、弾力で吸収してなんとか動いてしまいました。こんなの、金属の軸だったら絶対動かないのに・・・。ストローすご過ぎ。今後の工作の材料として積極利用することに即決定。

 で、とりあえず、歩かせてみたところの動画です。


 こういう日用品で楽しむ工作っていうのもいいですね~。次は何作ろうかな?でっきるかな、でっきるかな♪~ ウゴウゴっ!